上を向く理由

「遠征までの間でちょっとだけお会いできる日ありませんか?」
「遠征まで予定いっぱいなんだよね…」
なんてわかりやすい嘘をつくんだ、と呆れたのが昨日。そして今日、そんな彼に思わぬ場所で会ってしまった。自主練に来るなんてよっぽど暇だったんですね、みたいな。
私に気づくと、こっちに向かって手を振ってくれた。フられなくてよかったーとかくだらないことを考えながら会釈する可愛くない私。
着替えるついでにトイレでべそかいて、結局そのまま部署練に突入。今日も会話はゼロ。別にいいんだ、期待する方法なんてすっかり忘れたから。